REWEAR(リウェア)とは
近年の激しいトレンドの移り変わりや、ファストファッションの流行により、実際にはまだ十分着られるはずの洋服をゴミとして処分してしまう方も多いのではないでしょうか。
現在、日本では衣料品の廃棄量が年間約100万トンにのぼります。(*1) 衣服1着を約300gとした場合、1年間で約33億着が捨てられているのです。 そのうちリサイクル率は約11%、リユース率は約13%に留まり(*2)、残りの70%以上は焼却処分されます。
ANSWEARではこのような環境問題に配慮し、「3Rアフターサービス」というアフターサービスを開始しました。 3Rアフターサービスとは、「RESIZE(リサイズ)(*3)」「REWEAR(リウェア)」「RECYCLE(リサイクル)」という3つの特別なアフターサービスです。
今回はその中のひとつ「REWEAR(リウェア)」について、詳しくご紹介したいと思います。
REWEAR(リウェア)は、経年劣化で変色してしまったANSWEARの肌が透けにくい白無地Tシャツを「深黒(しんくろ)」に染め替える有料サービスです。
「深黒(しんくろ)」とは通常の黒よりも一層深みのある黒のことで、深黒加工は世界で唯一の染物屋でしか実現できません。
この染め替えは、創業100年を超える京黒紋付染の老舗「京都紋付」で行います。
京都紋付の「究極の黒」
京都紋付は大正4年の創業以来、「より黒く、色落ちしない黒」を追求してきた黒染め専門の老舗黒染屋です。
先代の荒川忠夫氏の「体を切ったら、黒い血が出てくるかも知れん」という言葉は、京都紋付の黒へのこだわりを如実に表しています。
京都紋付が長年培ってきた伝統技法により、黒をより一層黒くする「深黒加工」という染色技術を独自に開発しました。
深黒加工で特殊な液体を施すと、通常の黒い生地よりも光が吸収され、より黒く見えるようになります。
また深黒加工はエコテックス規格100の有害物質試験で、最も厳しい基準である製品分類Iを取得しており、 生後36ヵ月までの乳幼児の衣類としても使用できる安全性を担保しております。
商品価値を蘇らせるために
ANSWEARでは、経年劣化したTシャツを再生させるサービスを開始するにあたり「商品価値を蘇らせること」を最重要視しました。
当初は染め替え以外の「黄ばみ抜き」や「異なるデザインへのリメイク」など様々な方法を検討しましたが、満足いくレベルの仕上がりには至りませんでした。
例えば黄ばみ抜きの場合、皮脂の酸化がひどい黄ばみは、染み抜き専門のクリーニング店でも購入時の真白に戻すことは困難でした。
そして試行錯誤の上、古くなったANSWEARの白無地Tシャツに、京都紋付の深黒という新しい価値を吹き込むことで、再び商品価値を蘇らせることができるのではないかと考えました。
実際に京都紋付の染め替えを試してみて、それは確信に変わりました。
ANSWEARの白と対極にある、京都紋付の黒。
対極だからこそ実現できた、至極のアップサイクルプロダクトです。
大切な一枚、捨てるにはまだ早い一枚を、通常の黒とは異なる「究極の黒」に染め上げたリウェアとしてお届けします。
*1 参考文献「繊維製品3Rシステム検討会報告書(経済産業省製造産業局繊維課)」
*2 参考文献「繊維製品3R関連調査事業報告書(中小企業基盤整備機構)」
*3 REWEARは株式会社京都紋付の登録商標です